主なワクチンと接種スケジュールについて

予防接種は各種の病原体に対して免疫を持たない者に免疫の賦与、増強をすることで、感染の予防、発病の予防、重症化の予防を得ることが出来る手段です。また摂取率の増加に伴い社会的に感染性を制圧する力も期待されます。現在予防接種で防げる感染症には10数種類あり、幼少期からのワクチンスケジュールをきちんと完了することが大切です。出産を機会に感染症について考え、ワクチンに守られた生活が送れるようにして下さい。

ワクチンの対象疾患

予防接種法という法律に基づく定期接種や任意接種などいくつかに分類されております。

定期接種<接種努力義務のあるもの>

  • (A類)
    Hib(インフルエンザ菌b型)
  • (A類)
    肺炎球菌
  • (A類)
    B型肝炎
  • (A類)
    DPT-IPV(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオワクチン 四種混合)
  • (A類)
    BCG(結核)
  • (A類)
    MR(麻疹・風疹)
  • (A類)
    水痘
  • (A類)
    日本脳炎
  • (A類)
    DT(ジフテリア・破傷風 二種混合)
  • (A類)
    HPV(子宮頚癌)
  • (B類)
    インフルエンザ
  • (B類)
    高齢者肺炎球菌

任意接種

  • インフルエンザ・ロタウィルス・おたふくかぜ・A型肝炎・髄膜炎菌・帯状疱疹・黄熱病・狂犬病

ワクチンの種類について

予防接種はどれもが同じような効果ではありません。
生ワクチンと呼ばれるものは、MR(麻疹・風疹)、水痘、おたふくかぜ、BCG、ロタウイルスワクチン等がありますが、生きた病原体を弱めて接種するため、自然感染に近く、しっかりとした高値(身体を守る物質)ができあがります。かわりに稀ですが、発熱等の反応を生じることもあります。
不活化ワクチンと呼ばれるものは、毒性を無くした成分を接種するので、生ワクチンより安全ですが、何度も繰り返して接種しないと、十分な抗体が作れません。
ワクチンの効果は注射液の中に入っているわけではなく、接種を受けた人の中で何日かかけて反応がおこり、抗体が作られることで有効となるのです。

ワクチンスケジュールについて

ワクチン接種に適した年齢というものが決められており、0歳から1歳にかけてはたいへん忙しいプランが必要です。0歳ではHibが3回、肺炎球菌が3回、B型肝炎が3回、四種混合が3回、BCGが1回、ロタワクチンも行うとさらに2~3回必要です。どれも接種後に1週間から4週間、間をあけないといけないので、今は同時接種が一般的となりつつあります。生後2カ月から開始が目安となりますので、かかりつけの診療所を決めて、漏れのない接種を完了して下さい。

台東区ではワクチンスケジュールに不安なお母さんのために、ホームページで「おまかせ予防接種!ワクチン・ナビ(通称ワク・ナビ)」を案内しています。ぜひ参考にして下さい。
ただし、風邪をひいたり、体調不安で思い通りにいかないこともあります。1人で悩まずに、かかりつけの医師と日程調整を考える等、早めに対応しましょう。